コーヒー豆の保存方法をご紹介!Pointは「鮮度」を保つこと

ストーリー

せっかく質のよいコーヒー豆を購入しても、保存方法が適切でないとコーヒーの風味がすぐに落ちてしまいます。ナッツや穀物のように保存に適しているように見えますが、実は意外と「鮮度」が重要な食品です。

この記事では、コーヒー豆を保存する際に気をつけるべきポイントや保存に適した場所、目安の保存期限などについて解説していきます。「ゼンガクジ フリー コーヒースタンド」オーナーバリスタのMutsumiさんからのワンポイントアドバイスもありますので、正しい方法を把握し、自宅でおいしいコーヒーを飲んでくださいね。

コーヒー豆は鮮度が大切。劣化する原因とは?

コーヒー豆は、脂質やたんぱく質などが含まれている生鮮食品です。そのため、空気に触れると酸化してしまいます。できるだけ「酸化」を遅らせ、劣化を防ぐことが重要です。

コーヒー豆が酸化する主な要因は、以下の2点が挙げられます。

  • 直射日光の当たる場所で保管している
  • 保管している場所が高温、多湿

紫外線はコーヒー豆を酸化させるため、直射日光が当たる場所での保管はNG。保存している場所が高温・多湿の場合でも酸化を進めてしまいます。

コーヒー豆には脂質が12~18%ほど含まれているため、酸素や紫外線、湿度、温度の影響で化学変化をおこすと酸化します。自宅で久々に挿れたコーヒーをすっぱいと感じたことがある方も多いのではないでしょうか。

酸化以外の観点でも、多湿な場所で保管しているとカビが生えてくる可能性もあるので気をつけましょう。

<strong>Mutsumi</strong>
Mutsumi

焙煎されたコーヒー豆には二酸化炭素がたくさん含まれています。コーヒー豆が空気に触れて酸化することで、二酸化炭素が香りと一緒に徐々に抜けてしまい、風味のないコーヒーになってしまいます。

コーヒー豆の保存方法と適切な保存場所は?

コーヒー豆を保存する上で大切なのは、できるだけ酸化させずにコーヒー豆の鮮度を保つこと。鮮度を保つことができる条件は、以下の4点です。

  • 紫外線から守る
  • 酸素(空気)に触れないようにする
  • 高温を避ける
  • 多湿を避ける

高温・多湿をできるだけ避けるには、密閉容器に入れて保存するのもおすすめです(おすすめのアイテムは後ほどご紹介します)。

コーヒー豆を保存する場所は、基本的には冷蔵庫か冷凍庫が適切ですが「未開封」か「開封後」かによっても変わります。未開封かつ数日間で飲み切れるコーヒー豆の量なら、室温が15℃以下の場所で常温保存可能です。

開封してしまった場合は、袋ごと保存容器に入れ冷蔵庫や冷凍庫で保管しましょう。

ちなみに、長期間保存することがあらかじめわかっている場合は、鮮度をできるだけ長く保つために、未開封のまま真空包装状態で冷凍庫に保存しておくことをおすすめします。一方で、冷凍庫の中と外は温度差が激しく水滴が溜まりやすいので注意が必要です。

<strong>Mutsumi</strong>
Mutsumi

コーヒー豆は生鮮食品なので、基本的には飲みきるのは早ければ早いほどよいです。特にスペシャルティーコーヒーなど品質のよいコーヒーを取り扱うお店は、おいしさを重視することが多く、未開封で2、3ヶ月、開封後は1ヶ月程の賞味期限を設定してることが多いです。

コーヒー豆を保存する容器の選び方は?

コーヒー豆の賞味期限をできるだけ長く保つには、保存しておく容器の選び方も重要です。「コーヒーキャニスター」というコーヒー豆を保存する専用の容器もありますが、以下の条件を満たしていればなんでもOK。

  • 遮光性が高い
  • 密閉性が高い
  • 1ヶ月ほどで使い切れるサイズ

コーヒー豆は光が当たると劣化するので、できるだけ遮光性の高い容器の方が適しています。また、室温の温度や湿度によっては酸化してしまうため、密閉性の高さも要チェックです。

容器のサイズは、大きすぎると鮮度の落ちた豆を長期間入れたままにしてしまうこともあるため、できれば1ヶ月ほどで使い切れるものが好ましいでしょう。

容器の「材質」で選ぶこともできますが、基本的には上記3つの条件を満たしていればなんでもOK。金属製、陶器製は遮光性が高いので、常温保存の際におすすめです。ビンなどのガラス製は光を通しやすいですが、フタにシリコン製のパッキンがついていれば密閉性が高く酸化しにくいでしょう。

<strong>Mutsumi</strong>
Mutsumi

どんな容器でも、大事なポイントは「しっかり密閉できるもの」。コーヒー豆を消費していくと、容器の中身が減ってどうしても空気の入る体積が増えてしまいます。空気を抜きやすい、ジップロックのような保存袋でもおすすめですよ!

おすすめのコーヒー豆保存容器4選

ここからは、コーヒー豆保存用のおすすめの容器を4つご紹介します。

100均や無印良品など、皆さんにとってなじみのある身近なお店でも手に入る機能性高くおしゃれな容器ばかりです。バリスタむっちゃんのおすすめの容器も要チェックです!

バリスタむっちゃんのおすすめはHARIOの「珈琲キャニスターL」

出典:珈琲キャニスター|耐熱ガラスのHARIO

<strong>Mutsumi</strong>
Mutsumi

密閉性もあって口も広いので使いやすいです。ガラス製なのでコーヒー豆のニオイもつきにくくおすすめ!「ゼンガクジ フリー コーヒースタンド」や「Masako Mutsumi by Zengakuji free coffee」でも使っています。

価格税込990円
品番MCN-300B
サイズ幅9.9×奥行9.9×高18.9cm
容量1,000ml

100均ダイソーの「木の蓋キャニスター」は安くて機能性もあり

木の蓋キャニスター(580ml)|DAISO(ダイソー)ネットストア

ダイソーの木の蓋キャニスターは薄いガラスで作られているため、中身が見えておしゃれな上に100均価格の圧倒的な安さが魅力的です。

フタの内側にはシリコンのゴムがついているため、密閉性もあります。100均でこの機能性と見た目のおしゃれさを兼ね備えているのはうれしいですね!

価格税込220円
品番4549131710007
サイズ幅8.5×奥行8.5×高12.6cm
容量580ml

湿気を防いでくれるカルディの「キャニスター缶」

<画像引用>出典:キャニスター缶_ブラック 1個|カルディコーヒーファーム オンラインストア

店舗の入り口付近でコーヒーの試飲ができることで有名なKALDI COFFEE FARM(カルディコーヒーファーム)。

フタの中にシリコンゴムパッキンがついており、きっちりとフタが閉まるので密閉性が高く、酸化を防げます。黒い缶のシンプルなデザインなので、キッチン周辺のインテリアの邪魔をせずすっきりとなじむのもうれしいポイントです。

価格税込660円
品番4515996903199
サイズ幅9.5cm(径)×高13.9cm
容量200g~250g

容量が5種類ある無印の「ソーダガラス密封ビン」

<画像引用>出典:ソーダガラス密封ビン 約750ml|無印良品

外国の食卓でもよく見かけるかわいらしいソーダガラスビン。フタ部分など、パーツの取り外しが可能なので洗いやすく、清潔な状態を保てます。

別の容器を使いたくなったら、ピクルスやオイル漬けなどの作り置き用の容器としても役立ちますよ。

価格税込690円
品番82220209
サイズ不明
容量170ml、250ml、500ml、750ml、1000ml

記事参考

<出典>
冷凍保存と保存期間|珈琲工房 サントス 

<出典>
コーヒー豆・粉の賞味期限は?|保存期間や保存方法をご紹介|UCC

編集=増田ゆりさ

撮影=山本陸